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(……アレ、俺何やってたっけ?)
9歳と言えば8年前のことだ。
そう思って、それから、あぁと小さく零した。
覚えていないのも当たり前だ。
あの頃は毎日が同じ光景で、同じ情景で、8年前も9年前も、それよりもっと前だって全部ごっちゃになってしまっている。
清潔なリノリウムの白い床、同じような白い壁と、薄く光る発光灯。
繰り返されるデータ収集の為の実験とメディカルチェック。
退屈な、退屈な日々。
あれ、何で俺ここに居るんだっけ、なんて思ってみても何が変わるわけでもない。
変わったの日のことは今でも、鮮明に覚えている。
『来週受験だから、明日私のマンションに移るわ。荷物を纏めておいて頂戴。』
『……は?』
目の前に投げ出された、一冊のパンフレット。
『私物はそれほど多くないし、一日で大丈夫よね?』
研究所の主任だった女性の言葉をよくわからないままにながらそれを拾い上げて、ページを捲る。
『………銀誓館、学園?』
『そう、学力的には問題ないはずよ。貴方と同じような……能力者の集まっている学校。
其処に通うの。』
『……………なんで?』
『そろそろ貴方も社会生活に慣れておいた方がいいと思うし……』
どうしようもなく、今更だ。
あれは確か中学受験の時だったから、少なくとももう12歳になっていた筈だ。
『……だからってなんで俺が博士のマンションに?』
『なんでって、貴方が私の息子だからよ』
『………………いつから?』
『生まれた時から。だって貴方の卵子提供者は私ですもの。』
……なんてこったい。
『あ、あと博士って言うのもいい加減やめて頂戴ね。
お母さんとかママとか、呼び方は色々あるでしょう?』
『…………ママってアンタ……』
呆然と見上げた女性が。
微妙に、自分に似た顔立ちをしていることに、今更の様に気付いて頭が痛くなった。
多分それが、俺の新しい人生の始まり。
エイプリルフールだけどどこまでホントかな!
『生まれ』と『入学理由』から出来た裏設定。
実験と言っても痛いものではなく、運動能力のテストを含む、色々な状況下においての順応実験とか、それに付随する心拍数だのさまざまな物質の血中濃度の検査だの、そんなんだと思います。
悲壮感はなく、外に出られて&一応保護者が居てラッキーじゃねぐらいの感じ。
基本的に母親は仕事が忙しくて不在(父親は不明)、親子仲は悪くはないらしい。
のんべんだらりと生きてます。
該当ゲームをご存知ない方・興味のない方は閲覧をお控えください。
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